(1) ブリーダー抵抗が必要な理由
センサーが待機状態でも内部電子回路を動作させる電源が必要で、そのための電流が 2mA 必要です。
(2) オムロン社コントロールリレー MY-4 のカタログ仕様を見る
オムロン社コントロールリレー MY-4( AC200/220V )のカタログ仕様をみると次のようになっています。
定格電流: | 50Hz | 6.2 ~ 6.8mA | 60Hz | 5.3 ~ 5.8mA | |
復帰電圧: | 30 % |
コントロールリレーがオフするためには、電源電圧の 30 %以下にする必要があります。コイル電流に換算すると、
50Hz の場合は、6.2mA × 0.3 = 1.86mA。60Hzの場合は、5.3mA × 0.3 =1.59mA この電流以上の漏れ電流があるとリレーはオフしません。
(3) メーカ推奨のブリーダー抵抗を考える
メーカー推奨の抵抗値は、39.2kΩ 3 ~ 4W。ブリーダー抵抗の容量〔W〕数は、消費電力の 2 ~ 3 倍必要といわれています。
ブリーダー抵抗の消費電力=電圧 220V2÷抵抗値 39.2kΩ≒ 1.24Wなので、抵抗器の容量は 2.48 ~ 3.72W 必要です。
一般のカーボン抵抗器は、0.5W が最大なので、必要な電力を得ようとすると 5 ~ 7 本の抵抗を並列接続しなければなりません。
平均をとって 6 本とすると、抵抗器 1 個あたりの抵抗値は 39.2kΩ× 6 =235kΩ必要です。
(4) コントロールリレーを並列接続する。
抵抗器の計算が面倒なので、コントロールリレー MY-4 をダミーとして 2 個並列接続します。MY-4 がオフする最小の電流値は、1.59mA なので、
2 個並列接続すると 3.18mA になり、漏れ電流 2mA よりも値が大きいのでリレーは確実にオフします。
(1) オムロン D5C-1AS0 の検出原理
接地抵抗も静電容量も測定できるので、検出回路は高周波ブリッジ回路になっていると思われます。
OFF 状態:端子電圧「遠」>端子電圧「近」
ON 状態:端子電圧「遠」<端子電圧「近」
高周波ブリッジでは、アンテナと検出体の間に静電容量が発生します。静電容量の式はどうでもよくて、アンテナと検出体の間の静電容量は、
その距離が長くなれば静電容量が小さくなります。
C = ε | A L |
静電容量や磁気の検出は、検出体の介在物(リアクタンス)が不安定なため ON と OFF の動作幅を大きくしています。
リレーのオフのところで説明したように、OFF できないレベルぎりぎりの漏れ電流だと思います。200V 電源をいったんリセットすると
検出レベルが、ヒステリシス幅内にあるとリレーは復旧すると思います。
投稿日 | 2018/03/25 (Sun) |
更新日 | |