オムロン(株)の MY 形のリレーの接点回路で所望動作を作ることは無理だと思います。
直流リレーと交流リレーのコイル特性から動作を考えてみました。

リレー回路にての補足説明です。

(1) リレーの吸引力
動作時間とはリレー接点の可動時間で、リレー内の電磁石の吸引力が大きければ動作時間は短くなります。
直流リレーも交流リレーも磁束 φ〔Wb〕の 2 乗に比例します。(磁束の大きさは、コイル電流の大きさに比例します。)

■直流コイルの吸引力
F =  107 
 8 × π 
×  φ2
A
N〕
■交流コイルの吸引力
F =  107 
 16 × π 
×  φ2
A
N〕
F :吸引力〔N〕
φ :磁束〔Wb〕
A :コイルの鉄心断面積〔mm2

(2) 直流リレーの接点動作時間
DC 24V 直流リレーのコイル抵抗値は 650〔Ω〕。インダクタンスは 3.2〔H〕。コイルの時定数 τ は、4.923〔ms〕。
電源電圧の 80〔%〕に達する時間は、約 7.923〔ms〕。接点の可動時間の最低値がわかりませんが、MY 形リレーの接点可動時間は、
7.9〔ms〕と考えます。
コイル時定数

(3) 交流リレーの接点動作時間
交流リレーは交流半サイクルごとの接点(可動鉄片)のバタつきをなくすために、リレーの電磁石に「くま取りコイル(シェーディングコイル)」が
あります。交流リレーであっても、電源投入直後の磁束変化は直流コイルの動作と同じと考えます。MY 形リレーの動作時間は 20〔ms〕で、電磁石が吸着するためには交流電源 50〔Hz〕の 1 サイクル分の時間が必要です。(交流リレーの方が動作が遅い。)

(4) リレー回路の改造(案)

所望のリレー動作をさせるためには、( X1 リレーの動作時間)<( X2 リレーの動作時間)にする必要があります。
カタログによれば、動作遅れ時間は 20ms 以下。高速動作型リレーとして、MY 形リレーとピン配列が同じで MY 形 MOS-FET リレーがあるが、
b 接点がありません。
リレー回路
X1 リレーを直流化する
X1 リレーを直流化してもリレー電源が正弦波のため、動作時間は交流リレーの動作時間とおなじになると考えます。
直流化
投稿日 2019/03/30 (Sat.)
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