(1) 質問内容
購入できないといわれ、すでに終息しているようなお知らせで困っております。
モ-タ-をオリエンタルに交換するしかないのでしょうか?
代替えの方法コントロ-ルパックをご存じの方がいらっしゃいましたらご教示お願いします。
資料ダウンロード先 パナソニック株式会社
URL: https://www3.panasonic.biz/ac/download/whatsnew/pdf/motor_news/2021/20211029_motor.pdf
(2) 情報が少ないので状況を勝手に推測します。
パナソニック(株)のホームページより引用。
URL: https://ac-faq.industrial.panasonic.com/jp/faq_detail.html?id=20024
掲載内容 他社の小形ギヤード用の可変速モータを、パナソニックのスピードコントローラで、使用することはできますか。
回答内容 他社の小形ギヤード用の可変速モータをパナソニックのスピードコントローラで使用することはできません。
(3) パンプキン本舗の勝手な「コントロール回路」
MGSDA1 | MGSDB1 | MGSDB2 | |
---|---|---|---|
電源電圧 | 単相 AC100〔V〕 ~ 120〔V〕 | 単相AC200〔V〕 ~ 240〔V〕 | |
電源電圧変動許容範囲 | ±10〔%〕(定格電圧に対して) | ||
電源周波数 | 50〔Hz〕/ 60〔Hz〕 | ||
定格入力電流 | 1.0〔A〕 | 2.0〔A〕 | 1.0〔A〕 |
適合モータ出力 | 3〔W〕 ~ 40〔W〕 | 60〔W〕 ~ 90〔W〕 | 6〔W〕 ~ 90〔W〕 |
速度制御範囲 | 50〔H〕:90〔r/min〕 ~ 1400〔r/min〕 60〔Hz〕:90〔r/min〕 ~ 1700〔r/min〕 | ||
速度変動率(対負荷) | 5〔%〕:1000〔r/min〕 定格トルク 80〔%〕時の速度変化量(標準値) | ||
速度設定 | 内蔵 | ||
制動 | 電気ブレーキ電流を流し制動する。 | ||
電気ブレーキ時間 | 0.5〔秒〕(標準値):制動電流は定格電流の 2 倍~ 3 倍です。 | ||
並列運転 | 並列運転に適用不可 | ||
製品重量 | 80〔g〕 |
(4) 接続回路
パナソニック(株)の資料を見ると「単相コンデンサ運転形モータ」の電源電圧を可変していると容易に想像できる。
単純な仕組みなのにメーカは、なぜ「使用できない」といったのか。
それは、他社モータでは「カタログ値」の速度特性曲線が保証できないといっているのと同じ。
(5) コントローラーの内部回路 … 一般的な回路図
汎用トライアックは、第 4 象限を保証していない。
トライアックは、内部の半導体の振る舞いによって第 1 象限と第 3 象限の点弧時間が微妙に異なる。
第 1 象限と第 3 象限の点弧角の差を R2 と R3 で調整している。
(6) コンデンサ運転形単相誘導電動機の回転制御
通常、コンデンサ運転形単相誘導電動機の回転制御は行わない。
パナソニック(株)のコントローラの仕様を見ると、6 ~ 90〔W〕の非常に小さい出力の「コンデンサ運転形単相誘導電動機」の
回転制御を行っている。6〔W〕が、どの程度小さいかをマブチモータ(模型用)と比較してみると、模型用モータ RS-540 でも 30〔W〕ある。
番号 | 定格電圧 〔V〕 |
定格電流 〔A〕 |
出力 〔W〕 |
定格トルク 〔mN・m〕 |
定格回転速度 〔rpm〕 |
定格出力 〔W〕 |
---|---|---|---|---|---|---|
RS-130 | 1.5 | 0.50 | 0.75 | 0.39 | 6,500 | 0.3 |
RS-140 | 1.5 | 0.56 | 0.84 | 0.49 | 4,700 | 0.2 |
RS-260 | 3.0 | 0.70 | 2.10 | 0.98 | 7,500 | 0.8 |
RS-280 | 3.0 | 0.65 | 1.95 | 1.47 | 8,700 | 1.3 |
RS-380 | 7.2 | 2.90 | 20.88 | 9.80 | 13,400 | 13.8 |
RS-540 | 7.2 | 6.10 | 43.92 | 19.60 | 14,400 | 29.6 |
(7) なぜ、コンデンサ運転形単相誘導電動機の回転制御ができるか。
コンデンサ運転形単相誘導電動機も三相誘導電動機の電圧制御と同じ動作をする。電圧が低くなるとすべり量が大きくなる。
電動機出力トルクと負荷トルクがバランスした時点で回転は安定する。
誘導電動機の主巻線電圧は電源電圧に比例する。コンデンサ容量は電源電圧の 2 乗に反比例する。
コンデンサ運転形単相誘導電動機 6〔W〕の諸元が、ネット上でゴロゴロしているわけでない。
いま時点では、参考になるサイトを見つけることができなかった。
ただ、スライダックや汎用調光器ユニットを使えば、理論的にはすべてのコンデンサ運転形単相誘導電動機の速度制御はできる。(はず)
静電容量 C〔μF〕 = | Q 2 兀 f・E2 |