第 5 章:盤内部品の技術情報 |
(1) ヒートシンクのモデル
オムロン(株)の形 G3NA -290B -UTU-2 を説明モデルにさせていただきます。SCR は 90〔A〕、順方向電圧降下 1.6〔V〕ある。
損失は 90 × 1.6 = 144〔W〕です。
(2) 熱計算
温度差 ΔT = 電力損失 P〔W〕×熱抵抗〔K/W〕。
• 温度差 ΔT:半導体ジャンク(接合部)温度 125〔℃〕
• 電力損失 :144〔W〕
• 熱抵抗 Rθ:RθJC + RθCF + RθFA
RθJC:パワーデバイスジャンク・ケース間の熱抵抗値は、概ね 1.2 ~ 3.4〔K/W〕。
RθCF:SCR ケースと冷却フィン間の熱抵抗は、シリコングリスの塗布がない場合は、約 0.6〔K/W〕。
RθCF:シリコングリス塗布の場合は、約 0.4〔K/W〕。シリコングリス塗布の有る無しで約 29〔℃〕の温度の差が出ます。
RθFA:オムロン(株)の形 G3NA-290B-UTU-2 の放熱器の熱抵抗は 0.3〔K/W〕。この値は冷却ファンが動作している場合の熱抵抗の値です。
冷却フィンの空気の流れを妨げる配線ダクトなどが近くにあると、風量が小さくなって熱抵抗比率が増加し冷却効果が低下します。
必ずメーカ指定のスペースを確保してください。
TJ | :SCR ジャンクション温度 125〔℃〕 |
TC | :SCR ケース表面温度 |
TF | :ヒートシンクフレーム温度 |
TA | :外気温度 40〔℃〕 |
RθJC | :ジャンクション~ SCR ケース間の熱抵抗〔K/W〕 |
RθCF | :SCR ケース~ヒートシンク間の熱抵抗〔K/W〕 |
RθFA | :シートシンク~外気間の熱抵抗〔K/W〕 |
(1) AC サーボロック
AC サーボモータの回転子は永久磁石のため固定子巻線の励磁をロック(固定化?)すれば、サーボモーターをロックできます。
モーター的に厳しい停止条件は波形の谷間と思いきや、どの位置で停止しても 3 相トルク的に厳しいようです。 … 現在、裏付けのための計算中。
このため定格運転時よりもトルクが小さくなる。
(1) 制御盤内の温度と湿度
ホームセンターで売っている「温湿度計」を使えば、制御盤内の温度と湿度を知ることができます。
(2) 温湿度計から空気中の水分量を知る。
空気質量〔kg/m3〕 = 1.286 × | 273.15
273.15 + 28 |
=1.166kg/m3 になる。 |
(3) 近似式から空気の水分量を計算する。
空気線図の右側に「絶対湿度〔kg/kg(DA)〕」の目盛りがある。絶対湿度には「容積絶対湿度」と「重量絶対湿度」があって、空調計算などに用いる
絶対湿度は「重量絶対湿度」を使いる。
重量絶対湿度の近似式は、
絶対湿度〔kg/kgDA〕$ = 0.62198 \times \displaystyle \frac{ 6.1078 \times 10^{7.5 \times 温度℃/(温度℃+237.3)} \times 相対湿度%/100 }{ 1013.25- 6.1078 \times 10^{7.5 \times 温度℃/(温度℃+237.3)} \times 相対湿度%/100 }$
たとえば、23 ℃の重量絶対湿度(近似式)は 0.0177kg/kgDA になり、空気線図のグラフとほぼ一致します。
1013hPa 以外の気圧の場合は、この値を変えください。
(4) 空気線図にはさまざまな情報が描かれているが、盤空調の計算で使用するパラメータは「温度」「相対湿度」と「絶対湿度」で計算が済みます。
相対湿度 100 %の相対湿度は、JIS Z8806:湿度-測定方法の「付表 1.1 水の飽和蒸気圧」にデータがある。
相対湿度の%は、飽和蒸気圧を算数的に%値を単純にかけたものです。
JIS Z8806:水の飽和蒸気圧
(5) 相対湿度と結露温度
結露温度のことを「露点温度」という。露点温度と相対湿度〔% RH〕も近似計算できます。 露点温度
たとえば、盤内温度が 28℃、相対湿度が 75%RH の露点温度(結露温度)は、23.15 ℃になる。
外気温度が夜間 20 ℃に低下すると予想される場合、盤内温度を 23.15 ℃以上に維持すれば結露を防止できます。
盤の温度上昇に必要な電力は、盤冷却計算のときに使う概略式を応用すればよい。
盤高さ H:2300mm、幅 W:800mm、奥行き D:400mm の盤内温度を 5 ℃上昇させるために必要な電力を計算する。
(1) ノイズの伝播
1 次側電源にノイズがあると 2 次側に伝播します。(その逆もある)
(2) 汎用単相変圧器の構造
内鉄心(ないてっしん)と外鉄心(がいてっしん)がある。組立易さから内鉄心型変圧器が多い。
外鉄形は、鉄心とコイルの組立てが容易でなく、コイルの絶縁も十分に行えないので、主として、低電圧・大電流のものに採用されている。
内鉄形の特長は一次・二次コイルが同じ鉄心上に配置されているため、短絡電流などによる機械的ストレスに強いこと、鉄心の一部を除去すれば
コイルの組込み撤去が容易であり、絶縁が十分行えるなどで、一般には内鉄形が多く採用されている。
(3) 汎用変圧器の巻線構造 … 同軸同心巻線
汎用変圧器は、鉄心に近い側に低圧巻線を巻き、外側に高圧側巻線を巻く。
鉄心の磁路を介して 1 次側、2 次側の電力変換を行いるが、漏れリアクタンス結合や静電結合によって一部の電力やノイズも伝播する。
(4) 変圧器の接続記号(位相変位時数)
Y および D は高圧巻線を示し、y および d は低圧巻線を示します。数字は 時計の時針(30〔deg〕)を示します。
例えば 1 は 30〔deg〕遅れを示し、11 は 330〔deg〕遅れ( 30〔deg〕進み)を示します。
接続記号 | 誘導電圧ベクトル図 |
---|---|
YΔ 1 | |
Dd0 | |
Dyn11 | |
Yy0 |
(1) 三相電力から単相電力を得る。
三相電源から単相電源を取り出す方法は、3 つある。変圧器電流を考慮するとスコット変圧器の必然性が理解できる。
単相負荷 回路数 |
結線 | 変圧器 利用率〔%〕 |
各線路の電流(定格電流に対する比率) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
U | V | W | u | v | w | |||
1 回路 | 単相 1 台 | 100 | 1 | 1 | - | 1 | 1 | - |
Y-Y | 57.7 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | |
Y-△ | 50 | 1 | 0.5 | 0.5 | 0.866 | 0.866 | 0 | |
△-△ | 50 | 0.866 | 0.866 | 0 | 0.866 | 0.866 | 0 | |
△-Y | 57.7 | 0.577 | 1.15 | 0.577 | 1 | 1 | 0 | |
∠-_/ | 86.6 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | |
2 回路 | V 結線 | 100 | 1 | 1.73 | 1 | 1 | 1.73 | 1 |
スコット結線 | 86.6 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | - |
(2) スコット変圧器のベクトル
M を主座変圧器という。T は T 座変圧器という。T 座変圧器は全巻線の(√3)/ 2 = 0.866 からタップを出してこれと主座変圧器の両端と
接続すれば 2 相 4 線式回路ができる。
スコット変圧器は、3 相電源から 2 相電源を作ることができる。また、逆の 2 相電源を 3 相電源にすることもできる。
M 座変圧器中間タップの電圧 VP
• VU:sin(θ)V
• VV:sin(θ+240°)V
• VU:sin(θ+120°)V
$ V_p = \dfrac{1}{2}(V_U + V_V ) = \biggl(\dfrac{1}{2} \sin \theta + \sin (\theta + 120°) \biggr) \cdot V \\ \quad = \biggl( \dfrac{1}{2} \sin \theta + \dfrac{1}{2} \sin \theta ・\cos 120°-\cos \theta \times \sin 120°\biggr) \cdot V \\ \quad = \dfrac{1}{4} \sin \theta - \dfrac{\sqrt{3}}{4} \times \cos \theta = \dfrac{1}{2} \biggl(\sin \theta \times \dfrac{1}{2} -\cos \theta \times \dfrac{\sqrt{3}}{2}\biggr) \cdot V\\ \quad = \displaystyle \frac{1}{2} \sin (θ-60°) \cdot V $
T 座 2 次電圧 V2
$ V_2 = \dfrac{2}{\sqrt{3}}(V_T - V_P) = \dfrac{2}{\sqrt{3}} \biggl( \sin (\theta + 120°) - \dfrac{1}{2} ( \theta - 60°) \biggr) \cdot V \\
\quad = \dfrac{2}{\sqrt{3}} \Biggl[ \sin \theta \times - \dfrac{1}{2} + \cos \times \dfrac{\sqrt{3}}{2} - \dfrac{1}{2} \biggl( \sin \theta \cdot \dfrac{1}{2} - \cos \cdot \displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2} \biggr) \Biggr] \cdot V \\
\quad = \dfrac{2}{\sqrt{3}} \biggl( \sin \theta \times - \dfrac{1}{2} + \cos \times \dfrac{\sqrt{3}}{2} - \displaystyle \frac{1}{4} \sin \theta + \displaystyle \frac{\sqrt{3}}{4} \cos \theta \biggr) \cdot V \\
\quad = \dfrac{2}{\sqrt{3}} \biggl( - \displaystyle \frac{3}{4} \sin \theta + \displaystyle \frac{3\sqrt{3}\sqrt{3}}{4} \cos \theta \biggr) \cdot V \\
\quad = \sqrt{3} \biggl( \sin \theta - \displaystyle \frac{1}{2} + \cos \theta \displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2} \biggr) \cdot V \\
\quad = \sqrt{3} \sin (\theta + 120°) \cdot V $
M 座変圧器の 2 次出力電圧 V1
$ V_1 =(V_U - V_V)=\sin \theta -\sin(\sin -120°) \cdot V \\
\quad = \biggl( \sin - \sin \times \displaystyle \frac{1}{2} + \cos \theta \displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2} \biggr) \cdot V = \biggl(\displaystyle \frac{3}{2} \sin \theta + \displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2} \cos \theta \biggr) \cdot V \\
\quad = \sqrt{3} \biggl( \sin \theta \times \displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2} + \cos \theta \times \dfrac{1}{2} \biggr) \cdot V \\
\quad = \sqrt{3} \biggl( \sin \theta + 30°) \cdot V $
(3) スコット変圧器 M 座の短絡保護協調
M 座の電源は VVW のみ関係するので、短絡電流の計算は難しくはない。
(4) スコット変圧器 T 座の短絡保護協調
T 座は M 座と磁気的に 90°の位相差があり、VV と VW のベクトルも位相差があり短絡電流を計算するのは難しい。
T 座変圧器の短絡荷の最大電圧は、M 座出力が 0 のときで、短絡時の U 相電源は 電源の虚数部の電圧になる。
V 相電源は、sin 120°× V 相電圧 = 0.866 × V 相電圧。W 相電源は、sin 240°× W 相電圧 = 0.866 × W 相電圧。
ベクトル図の ET および -ET の部分。このため、T 座変圧器は、変圧器の全巻き数の 0.866 のタップに給電する。
T 座変圧器の 2 次側は、VVW および VWU と U 相の虚数部合成電圧が発生する。
スコット変圧器の短絡保護は、汎用変圧器の短絡保護と同じ処置をすれば保護できることがわかる。
ZT | :T 座変圧器インピーダンス |
ZV | :V 座変圧器インピーダンスの半分 |
ZW | :W 座変圧器インピーダンスの半分 |
ZL | :変圧器端子口から短絡点までのインピーダンス |
制御用変圧器に「ノイズ除去変圧器」がある。変圧器内部にコンデンサでも埋め込んでいるのかと思いきやコイルや鉄心にノイズ除去の工夫がある。
(1) ノイズ除去変圧器の巻線構造 … 同軸異心巻線
ノイズ除去変圧器は 1 次側巻線と 2 次側巻線を離れた位置に巻き、漏れリアクタンス結合や静電結合を防いでいる。
(2) 特殊ノイズ除去変圧器の巻線構造 … 異軸異心巻線
漏れ磁束リアクタンス結合および静電結合を防ぐため特殊な鉄心になってる。変圧器は球体の中にある。
(3) 鉄心の周波数特性
電磁鋼板は商用周波数もしくは、ラジオノイズ帯の 1〔MHz〕の磁気特性のみに注視していた。
ノイズ除去変圧器の特徴は、ノイズのエネルギーを渦電流損として熱変換している。
このため高周波領域の渦電流損が大きな電磁鋼板が用いられている。
周波数と鉄損の関係を示す参考資料(電研精機研究所の変圧器とは直接無関係) 日本製鉄株式会社のカタログから引用している。
(1) 算出基礎数値
電線 〔mm2〕 |
CT 負担 〔VA〕 |
電線長さ〔m〕 |
---|---|---|
2 | 5 | 0.095〔VA/m〕 |
1 | 0.0038〔VA/m〕 | |
3.5 | 5 | 0.054〔VA/m〕 |
1 | 0.022〔VA/m〕 | |
5.5 | 5 | 0.034〔VA/m〕 |
1 | 0.014〔VA/m〕 |
① 電線の抵抗値:
2〔mm2〕 … 9.5〔Ω/km〕。
3.5〔mm2〕 … 5.4〔Ω/km〕。
5.5〔mm2〕 … 3.4〔Ω/km〕。
② CT 2 次側電流:3〔A〕( 5A 定格)、0.6〔A〕( 1A 定格)
③ 回路力率:0.9
④ 計算式:(I2)÷( cosθ )
適用 | 接続する 電線 〔mm2〕 |
変流器 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
5〔VA〕 | 15〔VA〕 | 40〔VA〕 | |||||
5〔A〕 | 1〔A〕 | 5〔A〕 | 1〔A〕 | 5〔A〕 | 1〔A〕 | ||
2 | 21 | 525 | 75 | 1,880 | 205 | 5,120 | |
3.5 | 36 | 900 | 130 | 3,250 | 360 | 9,000 | |
5.5 | 50 | 1,250 | 210 | 5,250 | 570 | 14,200 | |
2 | 16 | 400 | 70 | 1,750 | 200 | 500 | |
3.5 | 28 | 700 | 120 | 3,000 | 350 | 8,750 | |
5.5 | 44 | 1,100 | 190 | 4,750 | 550 | 13,800 |
(1) 変流器の極性
変流器には、極性が刻印されている。K が電流側。L が負荷側に接続する。
(1) 並列接続 … 電流値は 2 倍を表示する。
(2) 直列接続 … 電流値は 1 倍を表示する。
(3) 逆接続 … 電流値は 0 倍を表示する。
変流器の励磁電流が打ち消し合って励磁電流は 0〔A〕を表示する。変流器の 2 次側開放状態とおなじで、変流器 2 に大きな電圧がかかる。
(1) Y 接続
零相電流が検出できる。零相電流 I0 = Ia + Ib + Ic
(2) V 接続
零相電流は検出できない。Ib と零相電流 I0 の合成が Ib として表示される。
(3) 変流器帰線の断線
線路の電流値とまったく異なった合成電流値 IX が流れる。
(1) 動作説明
過電流引外し方式による遮断器・過電流継電器・変流器の組合せ形名および変流器の適用負担(継電器・計器・ケーブル等の負担合計)を示します。
変流器二次電流引外し方式は、継電器の瞬時要素で事故電流を遮断した場合に継電器の b 接点に通電する変流器二次回路の大電流を開路して、
遮断器を引外す方式のため、b 接点に損傷を受けることがある。
特に一次電流が小さい変流器や定格負担と大きく異なる小さな負担で使用する時に影響が大きくなり損傷しやすくなる。
そのために変流器の負担を下表の適用負担内で使用することが必要。 ※三菱電機(株)三菱計器用変成器カタログより引用
組合せ機器の形名 | 変流器の適用負担 〔VA〕 |
||||
---|---|---|---|---|---|
遮断器 | 過電流継電器 | 変流器 | |||
定格負担 | 形名 | 一次電流 | |||
VF-8□H-D/DG 形 VF-13□H-D/DG 形 (過電流引外し装置付) |
静止形 MOC-A1T-R 形 |
10VA | CD-10ANA | 20A | 9 ~ 10 |
CD-10CNA | |||||
CD-10ANA | 30A | 7 ~ 10 | |||
CD-10CNA | |||||
CD-10ANA | 40 ~ 200A | 5 ~ 10 | |||
CD-10CNA | |||||
25VA | CD-25ANA | 20A | 22 ~ 25 | ||
CD-25CNA | |||||
CD-25ANA | 30、40A | 18 ~ 25 | |||
CD-25CNA | |||||
CD-25ANA | 50 ~ 200A | 10 ~ 25 | |||
CD-25CNA | |||||
40VA | CD-40ANA | 20 ~ 200A | 25 ~ 40 | ||
CD-40CNA |
(1) 計器用変圧器( VT )の負担とケーブル長さ
ケーブル長さは計算中!
電磁開閉器操作コイル特性
操作トランス〔VA〕の容量からすると CT 負担 75〔VA〕を使う場合、S-T35 および S-T80 では、25〔VA〕程度の余裕しかない。
S-T180 の場合は、CT 負担 150〔VA〕を選定してもケーブルによる引き出しはできない。
型名 | 入力〔VA〕 | 消費電力 〔W〕 |
動作電圧〔V〕 | コイル電流 〔mA〕 |
操作トランス 〔VA〕 |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
瞬時 | 常時 | 動作 | 開放 | ||||
S-T35 | 110 | 10 | 3.8 | 60 ~ 75 | 40 ~ 55 | 90 | 30 ~ 50 |
S-T80 | 115 | 10 | 3.8 | 55 ~ 65 | 30 ~ 50 | 135 | 30 ~ 50 |
S-T180 | 440 | 40 | 4.2 | 55 ~ 65 | 35 ~ 50 | 330 | 100 ~ 150 |
(2) Y 接続 … 零相電圧を含まない線間電圧が得られる。
(3) △ 接続 … 零相電圧を含まない線間電圧が得られる。非接地系で運用
(4) V 接続 … 零相電圧を含まない線間電圧が得られる。
(5) オープンデルタ接続
制限抵抗の値 | Re = | 3・Vo
N × Ig |
〔Ω〕 |
制限抵抗の消費電力 | P = | 1
3 |
× Vo × N × Ig〔W〕 … 制限抵抗の電力容量は消費電力の 2 ~ 3 倍の余裕を取る。 |
VT の負担 | VA = | Vo2
√3 × Re |
〔VA〕 |
Ig | :地絡電流最大値〔A〕 |
E | :電路の線間電圧〔V〕 |
Vo | :完全地絡時の開放電圧〔V〕 |
N | :VT の変成比 |
コンピュータ用コネクタ | |
---|---|
USB コネクタ | シリアル・バス規格である「USB」に対応したコネクタ。 |
IEEE 1394 コネクタ | AV 機器やコンピュータを接続する高速シリアル・バス規格である「IEEE1394」に対応したコネクタ。 IEEE1394 は、同時に 64 台の機器を同一ネットワークに接続できるという特長があり、 伝送速度は 100M ビット / 秒、200M ビット / 秒、400M ビット / 秒、800M ビット / 秒、3.2G ビット / 秒といった 仕様が策定されている。 |
D-Sub コネクタ | コンピュータとその周辺機器を接続するコネクタの規格。D-Sub とは D-subminiature の略。 ピン数の違いによって複数の種類がある。具体的には、9 ピンや 15 ピン、25 ピン、37 ピン、50 ピンなど。 |
リボン・コネクタ (アンフェノール型 コネクタ) |
SCSI で使われているコネクタ。正式にはブルー・リボン・コネクタと呼ぶ。 アンフェノールは、米国のコネクタ・メーカである Amphenol 社の企業名がコネクタの名称に転じたもの。 パソコンでは、プリンタと接続用に 36 ピン、SCSI の接続用に 50 ピンのコネクタが使われている。 |
エッジ・コネクタ | プリント基板の一部を利用したコネクタ。プリント基板の端部に、ソケットに挿し込む接点を設けたもの。 |
DIN コネクタ | ドイツ規格協会(DIN)で標準化されたコネクタ。 ピン数は主に 2~8 ピンで、コンピュータ用途ではキーボードやディスプレイの接続に使われている。 |
通信用コネクタ | |
RJ-11 コネクタ | RJ は、RegisteredJack の略で、通信用コネクタ規格の一つ。米連邦通信委員会(FCC)によって策定された。 RJ-11 は、一般的な電話回線に用いられる 6 芯のモジュラ式コネクタ。モジュラー・ジャックとも呼ばれる。 |
RJ-45 コネクタ | Ethernet ケーブルや ISDN 回線などの接続で使われる 8 芯のモジュラ式コネクタ。 |
MT コネクタ | 多芯の光ファイバを一括して接続できる光コネクタ。MT は Mechanically Transferable の略。心数や形状により型式がある。 |
MPO コネクタ | 多芯の光ファイバを一括して接続できる光コネクタで、MT コネクタをプッシュプル方式の嵌合機構を設けたハウジングに収めたもの。MPO は Multi-fiberPush-on の略。 |
RS-232C コネクタ | パソコン同士や、パソコンとその周辺装置を接続する用途に向けたコネクタ。 端子の形状は、D-Sub の 9 ピン、もしくは D-Sub の 25 ピンです。 |
音声・映像用コネクタ | |
フォーン・プラグ | オーディオ(音響)機器で広く普及している端子の名称。 プラグの直径は 2.5mm と 3.5mm、6.5mm の 3 種類が用意されており、それぞれモノラル用とステレオ用がある。 一般に直径が 6.5mm のプラグを「標準プラグ」、3.5mm のプラグを「ミニプラグ」、2.5mm のプラグを「ミニミニプラグ」と呼ぶことが多い。なお、対応するメス端子はジャックと呼ぶ。 |
RCA コネクタ | オーディオ機器やビデオ機器に向けたコネクタ。 RCA は、このコネクタを開発した米 RCA 社の企業名です。2 線の同軸ケーブルに対応しており、中心導体とその周囲の円形導体で接続する。通常、映像信号(コンポジット信号)用のコネクタが黄、音声信号の左チャネルが白、右チャネルが赤と決められている。 |
XLR タイプ・コネクタ | 米 ITT-Cannon 社(現在は ITT 社)が開発したコネクタ。キャノン・コネクタとも呼ぶ。 業務用オーディオ機器で用いられており、特にマイクロホンなどの平衡回路の接続で標準的に使われている。 |
電源用コネクタ | |
AC 電源用コネクタ | 商用電源(交流 100V)を電子機器に接続するコネクタ。 |
DC 電源用コネクタ | 商用電源から AC アダプタで降圧した直流(DC)電力を機器に接続するコネクタ。 メーカによって極性や外形寸法が異なり、ユーザーが混同して使用し機器を起こすケースが多いことを受けて、EIAJ(現在は JEITA)が規格化した。中心電極がプラス極、外周電極がマイナス極で、電圧によって外形寸法を変えることで誤接続を防ぐ構造を採用している。 |
同軸コネクタ | |
BNC 型コネクタ | 主に高周波信号の伝送に向けた同軸ケーブル用コネクタ。 BNC は、一般的には BayonetNeillConcelman の略だが、BabyseriesNConnector などの諸説がある。 特長としては、周波数特性が良好なことと、小型なことが挙げられる。 さらに、ねじを使わずに、簡単にロックできる嵌合機構を備えている。直径が大きい同軸ケーブルには不向きで、適合する同軸ケーブルの径は 1.5D ~ 5D 。特性インピーダンスは標準 50 Ωだが、75 Ωの品種もある。 |
M 型コネクタ | アマチュア無線に対応した通信機器に古くから使われている同軸ケーブル用コネクタ。 構造が単純なため、コストが低いことが特長です。ただし、特性インピーダンスが規定されておらず、高周波用途では使えないケースが多い。通常は、VHF 帯以下の周波数帯域で使われている。高級品として特性インピーダンスを 50 Ωに規定した製品もある。 |
N 型コネクタ | 無線通信機器で主に使われている同軸ケーブル用コネクタ。 周波数特性が良く、主に UHF 帯に用いられている。特性インピーダンスは一般的に 50 Ωに設定されているが、品種によっては 75 Ωに設定されている場合もある。N 型コネクタを小型化した品種が BNC 型コネクタ。 |
TNC 型コネクタ | BNC 型コネクタの嵌合機構をねじ方式に変更した同軸ケーブル用コネクタ。 N 型コネクタに比べて小型で、SMA 型コネクタに比べて取り扱いが容易という特長を備えている。 |
F 型コネクタ | テレビ用同軸アンテナ線の接続に向けたコネクタです。特性インピーダンスは 75 Ωに設定されている。 ねじ方式の嵌合機構を適用した品種を F 型コネクタ、嵌合機構を適用していない品種をストレート・プラグ、もしくはクイック・プラグと区別して呼ぶ場合がある。 |
SMA 型コネクタ | マイクロ波帯に対応した無線通信機器で主に使われている同軸ケーブル用コネクタ。 特性インピーダンスは 50 Ωに設定されている。ねじ方式の嵌合機構を最小しており、固定する際には専用のトルク・レンチが必要になる。 |
(1) USB コネクタの形状
(2) D-sub コネクタの形状
(3) リボン・コネクタの形状
(4) エッジ・コネクタの形状
(5) DIN・コネクタの形状
(1) RJ-45 コネクタ
LAN ケーブルに使用する。4 対ツイストペア線( 8 心)用
(2) 光ファイバーケーブル・コネクタ&アダプター
規格番号 | 規格名 |
---|---|
JIS C5962 | 光ファイバコネクタ通則 |
JIS C5970 | F01 形単心光ファイバコネクタ(FC コネクタ) |
JIS C5971 | F02 形単心光ファイバコネクタ |
JIS C5973 | F04 形光ファイバコネクタ(SC コネクタ) |
JIS C5974 | F05 形単心光ファイバコネクタ |
JIS C5975 | F06 形単心光ファイバコネクタ |
JIS C5976 | F07 形 2 心光ファイバコネクタ |
JIS C5977 | F08 形 2 心光ファイバコネクタ |
JIS C5980 | F11 形光ファイバコネクタ |
JIS C5981 | F12 形多心光ファイバコネクタ(MT コネクタ) |
JIS C5982 | F13 形多心光ファイバコネクタ(MPO コネクタ) |
JIS C5983 | F14 形光ファイバコネクタ(MU コネクタ) |
JIS C5984 | F15 形光ファイバコネクタ |
JIS C5985 | F16 形光ファイバコネクタ(SC-SR コネクタ) |
JIS C5986 | F17 形光ファイバコネクタ(MU-SR コネクタ) |
JIS C5987 | F18 形光ファイバコネクタ |
JIS C5988 | F19 形光ファイバコネクタ(MT-RJ コネクタ) |
JIS C6820 | 光ファイバ通則 |
JIS C6830 | 光ファイバコード |
JIS C6831 | 光ファイバ心線 |
JIS C6832 | 石英系マルチモード光ファイバ素線 |
JIS C6835 | 石英系シングルモード光ファイバ素線 |
JIS C6838 | テープ形光ファイバ心線 |
JIS C6850 | 光ファイバケーブル通則 |
JIS C6870 | 光ファイバケーブル |
種類 | 外観 | 特徴 | フェルール | 主な用途 |
---|---|---|---|---|
SC コネクタ | SCコネクタは現在最も一般的な光ファイバーの端子。 接続方法にはプッシュプル方式を採用しており、着脱が非常に簡単。 現在は、LANの世界標準コネクタとされている。 SCコネクタは、LAN、CATV 、公衆通信回線などに使用されている。 |
φ 2.5mm | LANCATV 公衆通信回線 | |
FC コネクタ | FCコネクタは、接続方式にねじ締め方式を採用しており、 光ファイバーケーブルをしっかりと固定して接続する際に使用する。 LAN、CATV、公衆通信回線に加えて、計測器 光機器などに使用され ている。金属ハウジング。 |
φ 2.5mm | 計測器光機器 | |
ST コネクタ | ST コネクタは、ねじ締め方式に似た接続方式を採用している。 FCコ ネクタと同様にしっかり固定できるのにもかかわらず、 FC コネクトよりも簡単に着脱することが可能。 LAN、CAT、伝送システムなどに使用されている。 |
φ 2.5mm | LANCATV 伝送システム | |
LC コネクタ | LC コネクタは接続方式にプッシュプル方式を採用している。 フェルール径がSCコネクタの 1/2 であり、非常に小型で高密度実装が可能。 構内配線、交換機などに使用されている。プラスチックハウジング。 |
φ 1.25mm | 構内配線交換機 | |
MU コネクタ | MUコネクタは接続方式にプッシュプル方式を採用している。 NTT で開発された光ファイバー端子。 LC コネクタと同様にフェルール径が SC コネクタの 1/2 であるため、 非常に小型で高密度実装が可能。 着脱をする際には専用工具が必要となるため注意が必要。 光端局装置や光中継器などに使用されている。プラスチックハウジング。 |
φ 1.25mm | 光端局装置光中継器 | |
MPO コネクタ | 多芯タイプのプッシュプル型光コネクタ。 複数の光ファイバを一つのコネクタで接続できるように設計されており、 4, 8, 12 心が一般的に使用されている。プラスチックハウジング。 |
2.5×6.4mm | 屋内配線装置相互接続 | |
SMA905 コネクタ |
SMA905 コネクタは接続方式にねじ締め方式を採用している。 マルチモードの光ファイバーに多く採用されており、大口での通信に適した 構造。産業用レーザーや、光学分光計などに使用されています。 金属ハウジング。 |
φ 3.14mm | 産業用レーザ光学分光計軍用 |
研磨種類 | 端面形状 | 特徴 |
---|---|---|
PC 研磨 (Physical Contact) |
凸球面 | 光コネクタの先端を凸球面状に研磨する方法。整合材なしで、光ファイバー同士をすき間なく、直接接続させることが できる。反射減衰量は 25〔dB〕 以上で、マルチモードファイバーの標準的な研磨方法として知られている。 |
SPC 研磨 (Super PC) |
凸球面 | PC研磨を行ったあと、さらに低反射研磨を行う方法。研磨面は同じ凸球状になりるが、より反射特性がアップしており、 反射減衰量は40〔dB〕以上に及びる。主にシングルモードファイバーの標準的な研磨方法として用いられる。 |
UPC 研磨 (Ultra PC) |
凸球面 | SPC 研磨面の加工変質層を除去する方法。SPC より低反射を実現し、反射減衰量は50〔dB〕以上になりる。 なお、PC・SPC・UPC はそれぞれ互換性があり、区別せずに使用できる。 |
APC 研磨 (Angled PC) |
斜め 凸球面 |
コネクタ先端を斜めの凸球面状に研磨する方法。反射光が光ファイバー外部に放射されるため、反射の戻り光をごく小さくすることができる。端面の角度は製品によって異なりるが、通常は 8 ℃の角度で研磨される。 仕上がりは凸球面になりるが、PC や SPC、UPC との接続互換性はないので注意が必要。 |
JIS C5962:光ファイバコネクタ通則より引用(光コネクタ機能図)
(3) RS-232C ケーブル
DTE【オス】 | DCE:KS-1-HSD の場合【メス】 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
1 DCD | Data Carrier Detect | (キャリア検出データ) | 1 CD | Carrier Detect | (キャリア検出) | |
2 RxD | Recieve Data | (受信データ) | 2 SD | Send Data | (送信データ) | |
3 TxD | Transmit Data | (送信データ) | 3 RD | Recieve Data | (受信データ) | |
4 DTR | Data Terminal Ready | (端末準備可) | 4 DR | Data Set Ready | (データセットレディ) | |
5 GND | Ground | (信号用接地) | - | 5 SG | Signal Ground | (シグナルグランド) |
6 DSR | DataSet Ready | (データセットレディ) | 6 ER | Equipment Ready | (データ端末レディ) | |
7 RTS | Requestto Send | (送信要求) | 7 CS | Clearto Send | (送信可) | |
8 CTS | Clearto Send | (送信可) | 8 RS | Requestto Send | (送信要求) | |
9 RI | Ring Indicator | (被呼表示) | オープン | 9 | ||
10.11(耳)FG | Frame Ground | 11FG | Frame Ground |
(4) フォンプラグ
JIS C6560:単頭プラグ・ジャック
(5) RCA コネクタ
アナログ音声信号 | モノラル | 黒 | ||
ステレオ左 | 白 | |||
ステレオ右 | 赤 | |||
センター | 緑 | |||
サラウンド左 | 青 | |||
サラウンド右 | 灰 | |||
サラウンドリア左 | 茶 | |||
サラウンドリア右 | ベージュ | |||
サブウーファー | 紫 | |||
デジタル音声信号 | S/PDIF | 橙 | ||
テレビ電波信号 | RF | 黒 | ||
コンポジット映像信号 | CVBS | 黄 | ||
コンポーネント映像信号 | G | Y | 緑 | |
B | Cb/Pb | 青 | ||
R | Cr/Pr | 赤 |
(6) XLR タイプ・コネクタ
(1) IEC 標準コネクター
IEC-60320-C1,-C2 | |
最大定格 | 10A/125V |
IEC-60320-C5,-C6 | |
最大定格 | 10A/125V |
IEC-60320-C7,-C8 | |
最大定格 | 10A/125V |
IEC-60320-C9,-C10 | |
最大定格 | 10A/125V |
IEC-60320-C13,-C14 | |
最大定格 | 15A/125V |
(2) DC コネクター/DC プラグ・ジャック
EIAJ 極性統一規格プラグ・ジャック(センタープラス、外側マイナス)外部電源プラグ・ジャックについて(社)日本電子機械工業会が規格を
標準化したもので、番号によって電圧レベルを決められている。
規格 | EIAJ 1 | EIAJ 2 | EIAJ 3 | EIAJ 4 | EIAJ 5 |
---|---|---|---|---|---|
外径〔mm〕 | 2.35 | 4 | 4.75 | 5.5 | 6.5 |
内径〔mm〕 | 0.7 | 1.7 | 1.7 | 3.3 | 4.3 |
- | - | - | 1 | 1.4 | |
電圧 | DC 3.15〔V〕以下 | DC 3.15 ~ 6.3〔V〕 | DC 6.3 ~ 10.5〔V〕 | DC 10.5 ~ 13.5〔V〕 | DC 13.5 ~ 18.0〔V〕 |
(1) BNC コネクタ
(2) M 型コネクタ
(3) N 型コネクタ
(4) TNC 型コネクタ