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誤差率
誤差率 $ \varepsilon $=  M - T 
T
× 100〔%〕

T:真値
M:読みの指示値

コンデンサ

(1) コンデンサの特性
コンデンサの特性

【コンデンサの特性】
特性項目 説明
静電容量( C ) • 最も基本的な性能である。
• 若干のばらつきがある。 … 静電容量許容差(± 5% ~ ± 10% など)
等価直列抵抗( ESR )
誘電正接( tanδ)
• 誘電体の種類による抵抗成分や電極、端子の抵抗成分で決まる。
• ESR( 又は tanδ )が大きいと電流による発熱で故障の要因となる。
• 流せる電流が規制される。(許容電流値、またESR(又はtanδ)が大きいとノイズ吸収効果が低減する。
絶縁抵抗
( IR )
• 主に誘電体の種類によって決まる漏れ電流の逆数
• IR が低いと漏れ電流によるロスが大きくなる。(アルミ電解コンデンサ等は漏れ電流を規定している)
等価直列インダクタンス
( ESL )
• 主にコンデンサの構造によって発生するインダクタンス成分
• ESL が大きいと高周波域でインダクタンス成分が優勢となりコンデンサの性能がでなくなる。

(2) コンデンサの種類

無極性 セラミックコンデンサ
フィルムコンデンサ
有極性(電解コンデンサ)  アルミ電解コンデンサ
タンタル電解コンデンサ 
電気二重層コンデンサ

(3) コンデンサの種類と特徴

項目 セラミック フィルム アルミ電解 タンタル電解 導電性高分子 電気二重層
高容量 ×
高電圧対応 ×
長寿命
温度特性
低ESR × ×
極性 なし なし あり あり あり あり
その他 DC バイアスによる
容量変化大
高精度
価格が安い
価格が高い
小形状が無い
故障時に発火しやすい
主要用途 • カップリング用
• デカップリング用
• 平滑用
• 電源ノイズ吸収用
• 放電回路用
• 共振用
• 力率改善用
• 平滑用
• デカップリング用
• カップリング用
• デカップリング用
• 平滑用
• デカップリング用
• バックアップ用
コンバータ

(1) 降圧型コンバータ出力電圧の平均値 E2

E2 ton
 ton + toff 
× E1  ton 
T
× E1 = $ \alpha $ E1

$ \alpha $:通流率
降圧型コンバータ

(2) 昇圧型コンバータ出力電圧の平均値 E2

E2  ton + toff 
toff
× E1 T
 toff 
× E1 = $ \beta $ E1

昇圧型コンバータ

(3) 電流型可逆コンバータ
Tr1 と D2 で降圧チョッパ回路を、Tr2 と D1 で昇圧チョッパ回路を構成する。
電流型可逆コンバータ

(4) 電圧型可逆コンバータ
• モードⅠ:Tr1 と Tr2 がオンし、負荷に電源電圧が印加される。
• モードⅡ:一方のスイッチがオフし、負荷電流が循環する。モードⅡ-1 およびモードⅡ-2
• モードⅢ:Tr1 および Tr2 が共にオフし、ダイオードを通じて負荷電流が電源に回生する。
電圧型可逆コンバータ

(3) 高効率コンバータ
汎用インバータの電流波形は大きく歪んで電源の力率が悪い。
大容量のインバータ機器の場合に高調波発生の原因となるので、高効率コンバータを設置することがある。(順変換部)

コンバータ/インバータ

🟠汎用インバータの電流は、黄色の塗りつぶし部に通電するので電源電流は大きく歪む。

汎用インバータ

🟢高効率コンバータは昇圧形で構成され、低い電源電圧からでも電流を流すことができるので、10 ~ 15〔kHz〕の PWM 搬送周波数で
  正弦波に近い電流が流せる。
PWM コンバータ

(4) 電車の回生ブレーキについて
電車は直流電化区間( E233 系)や交直電化区間( E531 系)を走るものがあり、回生ユニットに高効率コンバータが使われている。
直流電化区間を走る電車のコンバータ/インバータユニットはシンプルで通称「走るんデス」と呼ばれる。
交直電化区間を走る電車は、交流区間用コンバータユニットと直流区間用コンバータユニット、主変圧器類が列車の床下に収納されている。

回生ユニット
E233/E531

電車の主電動機は 1 基 140〔kW〕が多い。
過去に EF-200 系電気機関車(日立製)があり主電動機は 1 基 1,000〔kW〕が 6 基ある。機関車内部はほぼインバータ群で、
コンバータ機器を搭載する余地がなく「抵抗発電ブレーキ」を使っている。 … 6,000〔kW〕の回生電力の熱風は想像を絶します。
EF200

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