電気設備用語辞典|も |
(1) 馬鹿と煙は高いところへ上る(水蒸気)は、なぜ高いとことに登る。
軽いから。なぜ軽いかを工学的に考えてみました。
(2) 温かい空気や水蒸気は、なぜ軽い。
🟠アボガドロの法則 … 気体の種類によらず、同じ温度・同じ圧力において、同じ体積の気体の中には同じ数の分子が含まれる。
「気体の種類によらず」とは、二酸化炭素 CO2 でも酸素 O2 でも窒素 N2 でも、どんな気体の物質でもアボガドロ法則は成り立つ。
気体の種類によらず、同じ温度・同じ圧力において、同じ数の分子の気体は同じ体積であるということができる。
同じ数をアボガドロ個数( 6.02214129 × 102 ) … この個数がときどき変わる(?)。 古い資料は、6.02214179 × 1023
大気の「標準状態」( 0℃、1,013hPa )では、ほとんどの気体の 1〔mol〕の体積は、22.4〔$ \ell $〕です。
物質量〔mol〕= | 標準状態での気体の体積〔$ \ell $〕
モル体積22.4〔$ \ell $/mol〕 |
… 気体の温度や湿度によって標準状態での気体の体積(質量)が変わってくる。 |
(3) 乾燥空気より湿潤空気の方が、空気密度が小さく軽い理由について。
空気の主な元素構成は、窒素が約 78〔%〕。酸素が約 22〔%〕。
空気の質量は、窒素の〔分子量×容量比〕+酸素の〔分子量×容量比〕。空気の質量= 28 × 0.78 + 32 × 0.22 ≒ 28.8〔g/mol〕
水蒸気 H2O の分子量は、原子量 1 の水素原子が 2 個、原子量 16 の酸素原子が 1 個の合計 18になるので、空気分子量の約 62.5 %です。
湿度が高ければ高いほど、空気質量は小さくなる。🡲 高い空に雲がある理由がここにある。
分子量 | 容積比〔%〕 | 備考 | |
---|---|---|---|
窒素 N2 | 28 | 78 | 分子量は、精密原子質量の 2 倍とする |
酸素 O2 | 32 | 22 | 分子量は、精密原子質量の 2 倍とする |
元素 | 原子量 | 同位体 | 精密質量 | 天然存在比〔%〕 |
---|---|---|---|---|
H | 1.007 94 | 1H | 1.007 825 032 07 | 99.988 5 |
2H | 2.014 101 777 8 | 0.011 5 | ||
C | 12.010 7 | 12C | 12.000 000 0 | 98.93 |
13C | 13.003 354 8378 | 1.07 | ||
N | 14.0067 | 14N | 14.003 074 004 8 | 99.636 |
15N | 15.000 108 898 2 | 0.364 | ||
O | 15.999 4 | 16O | 15.994 914 619 56 | 99.757 |
17O | 16.999 131 70 | 0.038 | ||
18O | 17.999 161 0 | 0.205 |
(3) 相対質量と原子量
原子 1 個の質量は、最も小さな水素原子で、1.67 × 10-24〔g〕ある。原子 1 個は大変小さな質量で、そのままでは扱いにくい。
原子の質量を表すには、12C 原子 1 個の質量を 12 とし、基準として各原子の相対質量に用いる。 … 炭素元素が取り扱いやすい。
天然に存在する炭素は相対質量 12 の 12C が約 98.93〔%〕、相対質量 13.00 の 13C が約 1.07〔%〕 混じっている。
自然界に存在する多くの元素には、相対質量が異なるいくつかの同位体が存在し、その存在比はほぼ一定になっている。
原子の質量を表すには、その元素の同位体の相対質量とその存在比から平均値を求め、これをその元素の原子量といいう。
分子量は、分子式を構成する原子の原子量の総和で求められる。
同位体 | 同位体質量 | 半減期 | 天然存在比 | 天然存在比(範囲) |
---|---|---|---|---|
11C | 11.01143360 | 20.334 分 | ||
12C | 12.00000000 | 安定 | 0.9893 | 0.98853 ~ 0.99037 |
13C | 13.00335484 | 安定 | 0.0107 | 0.00963 ~ 0.01147 |
14C | 14.00324199 | 5.70×103 年 |